【1月3日(日)】
あけましておめでとうございます。年末から胃腸炎になり、今も
吐き気はないものの、熱がぐだぐだと長引いている。
ブログを書いていない間、架空の夫にうつしてはいけないので隔離……というのは
建前で、架空の夫のことを考える暇がないほど風邪にやられていたので、
お休みしてもらっていた。
精神的にもべこべこにやられていたので、熱が下がったのを見計らって
自作福袋本を買ってくる。
自作福袋本とは、物欲を「福袋」というめでたそうな言葉で包み込んだだけで、
欲しかった本を五冊購入。
今年の後半は、着物が着たい欲が再熱したので、読むのも
眺めるにも素敵なイラストエッセイハセガワ・アヤさんの
『ばらいろ着物手帖』(二〇二〇年 ぴあ)。
英単語が壊滅的に覚えてないことに気づいたので、
初級用に『コウペンちゃんと中学英単語を
おさらいする本』(二〇一九年 KADOKAWA)を一冊、
次のステップに(こちらも初級者用だが)『改訂版 キクタン【Entry】』
(二〇一五年 アルク)を一冊。
そしてこちらが今年の大本命! 萩尾望都さんの
『ポーの一族 ユニコーン』(二〇一九年 小学館)と
『ポーの一族 秘密の花園Ⅰ』(二〇二〇年 小学館)の二冊!
こちら、一度完結した『ポーの一族』シリーズの続編だ。
ユニコーンの前に『ポーの一族 春の夢』(二〇一七年 小学館)がある。
架空の夫「がんちゃん、ポーの一族好きだよね」
私「好き? 好きって言葉だけじゃ語りつくせないね! ポーの一族は革命!」
新年から熱く、架空の夫にポーの一族について語りまくる。
架空の夫は少女漫画は読まないのだが、終始興味深そうに頷いてくれていた。
私は文庫版も雑誌サイズの『ポーの一族』も持っているので、
架空の夫の好きな方を選んでもらって布教しようかと密かに企んでいる。
【1月4日(月)】
年末からちびちび読んでいた、最果タヒのエッセイ集
『きみの言い訳は最高の芸術』(二〇一六年 河出書房新社)読了。
正直、「よくわからんところもあるけど、わかるところもある」エッセイ集。
多分、私の好きと感じるものを最果タヒさんは嫌いだと思う。
読んでいる間、私と最果さんはすれ違って、一瞬一瞬交差していた。
不思議な読了感だった。
架空の夫は、ストーブの前でみかんを剥いて美味しそうに食べていた。
【1月5日(火)】
『ポーの一族 ユニコーン』を一日一話ずつ読んでいる。
小学生の頃から大好きだった作品の世界が、どんどん広がっていく感覚は
おもしろい! これをリアルタイムで体験できるなんて……感無量。
架空の夫が、「消化にいいものを」と、とろろ卵粥を作ってくれた。
【1月6日(水)】
『ポーの一族 ユニコーン』もう少しで、読み終わってしまう!!
でも「これ! この時系列を超越した物語と広大な世界観こそ、
ポーの一族だよ!!」と久々に興奮する。
興奮しすぎて、熱がぶりかえす。
架空の夫に、「布団であったかくしてなさい」と珍しく怒られた。
【1月7日(木)】
『ポーの一族 ユニコーン』読了。
好きな作品が変わらず続いてくれている……ありがたい。
萩尾望都先生はやはり天才だった。
体の不調が続くので、架空の夫とまた少し隔離して生活する。
【1月8日(金)】
朝時間の使い方に思うことがあり、図書館で借りていた
『朝の余白で人生を変える』(池田千恵/二〇一六年 ディスカヴァー・トゥエンティワン)
を読了。
こちら、二回目の再読なのだが、前回の再読よりも響くものがあった。
多分それは、私が「今必要としている情報」が書かれていたからだと思う。
朝時間にこそ、頭を使うような考え事をしよう。
私が連日うんうん唸って考え事をしているせいか、架空の夫もそわそわしている。
申し訳ない。
【1月9日(土)】
架空の夫に車を出してもらい、図書館で予約していた本を4冊取りに行く。
【1月10日(日)】
昨日、図書館で借りてきた
韓国の小説『82年生まれ、キム・ジヨン』(チョ・ナムジュ/二〇一八年 筑摩書房)
を冒頭の少しだけ読むが、冒頭から面白くて引き込まれる。
だいぶ前からさんざん本好きの間で話題になっていたが、内容が難しそうだなあ、
と思い、手を伸ばさずにいた自分を心の中でぶっ飛ばす。
私「架空の夫よ、私はとんだ愚か者だ」
架空の夫「この世に愚かじゃない人の方が少ないから大丈夫だよ」
大丈夫……なのか? と宇宙猫みたいな顔してしまったが、
架空の夫がにこにこしていたので「まあ、いいか」となる。