みかづき通信

本の紹介、『架空の夫と』の読書日記、日々の生活の記録を残しています。

架空の夫と(10/11~15)

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【10月11日(月)】

 最近、腰を痛めたり、風邪を引いたりと、体の不調が続く。
 体重の激増と季節の変わり目が影響している気がするので、対策を考えて行動しなくては、と思うものの、架空の夫が買ってきてくれた北菓楼の「北の夢ドーム」が美味しくて、ぱくぱく食べてしまう。
 デブまっしぐら……。

『思いを伝えるということ』(大宮エリー/文春文庫)を読み始める。
 最近、読書欲はあるのになかなか文章が心に入っていかない。
 この本は、詩と短編小説が収録されているので「さらっと読めるかな?」と図書館で手にとった。

 しかし、私は最初の短編『心の箱』を読んで朝から震えた。
 最初、箱とは、何かのイメージなのだろうと読み進めていたら、本当に白い箱が静子(主人公)の元に降ってきた。静子と一緒に「なんだこの箱は?」と首を傾げて読み進めていき……震えた。
 描写が、本当にうまい! そうか、こういう表現描写の仕方があるのか、と大宮エリーという方のすごさに、ただただ震える。

 

 

 

【10月12日(火)】

 本格的に自分のデブさがやばい。
 机に座って本を読んでいたら、自分の腹の肉が気になって本が読めないほどだ。
 ぶよぶよした体が気持ち悪い。
 架空の夫は「この丸々としたフォルムが好き」と言うが、私はどうもこの体が好きになれない。
 腹の肉が気になって仕方ないので、横になり『書く習慣』(いしかわゆき/クロスメディア・パブリッシング)の第1章と第3章を読む。
 インスタグラムで紹介されていたのが気になって、図書館で借りる。
 最近、金欠なので図書館にお世話になりっぱなしである。

 ブログを書くのは、もっと自由でいいのだ。と勇気を貰えた。

 

 

 

【10月13日(水)】

 新人賞に応募する短編の原稿について考える。
 核となる話と書き出しは決まったので、あとは物語の描き方を決めてひたすら書くだけなのだが、どうしても煮詰まる。
 気晴らしに、架空の夫に車を出してもらい服屋さんで可愛い服を試着。

 鏡を見て唖然。
「私ってこんなに太っていたっけ?」
 妊婦と間違われても文句がいえないほど腹が出て、全身が丸い。
 可愛い服を着ても、全然(自分が)可愛くない!!
 試着室から出てきて暗い顔の私に、「どうしたの?」と架空の夫が聞いてくる。

私「太った自分の体が許せない」
架空の夫「今のがんちゃん、柔らかくて好きだけどな」
私「いやだ~!」

 泣いても今までの堕落した生活のツケは解消されないので、明日の朝からとりあえず散歩を始めようと思う。

 

【10月14日(木)】

 昨日の決意に従い、朝散歩を十分ほどする。
 途中、休憩がてら公園のベンチに座って英単語の勉強をした。
 もうこちらは冬が近づいているためか、ベンチがひやっとしていて、下半身が冷える。
 明日から、ベンチになにか敷いた方がいいのか。それかズボンの下に何かはくか。

 英単語の勉強を終わらせてから、自宅の庭で読書。
 今日も図書館で借りた『新潮 2021.3月号 創る人52人の「2020コロナ禍」日記リレー』を読む。
 面白い特集だったので、以前読んだことがあるのだが調子が悪かったのかその時は、最初の方で挫折。
 今回は、すらすらと読める。原稿に追われたり、育児に追われたり、確定申告に追われたりと創る人たちの「切実さ」が伝わってくる。

 

 

 

【10月15日(金)】

 どうも心の調子が悪い日。
 いまだに自分で自分の心を制御できないのは「やばい」な、と思う。 精神科医の本や病気についての本も読むのだが、読みが甘くて読んだ先から忘れていってしまう。
 対策案を作っておいても、いまいち効果がなく、とにかく感情の渦にのまれる。
 くるくる、くるくる回って、最期にはどぷんっと沈む、あの暗い気持ちを絶望と呼ぶのだろうか。

私「うがー! わからない!」
架空の夫「どうしたの?」
私「『私』がわからない。心の動きが読めないの」
架空の夫「そうかあ。がんちゃんは、がんちゃんの心に振り回されてるんだね」
私「私の心なのに、ちっともわからない」
架空の夫「じゃあ、お話してみたら? がんちゃんの心は、何が好きなのか、何が嫌いなのか、何をするのが苦手なのか」

 そういえば、最近セルフコーチングしてないな、と思い出す。
 試しに、心の声を聞いてみたらすごい勢いで喋り出す。言葉が溢れて、交差して、頭が痛くなった。
 
 とりあえず、本に関しては『推し、燃ゆ』(宇佐見りん)と『旅する練習』(乗代雄介)が「読みたい!」と強く訴えているのを聴き取る。