架空の夫の作った鶏の照り焼きをたらふく食べてから、二〇一九年 八月号の
『&Premium ひとりの時間は、大切です。』を少しずつ読む。
『&Premium』は毎月興味が惹かれる特集を組んでいる雑誌だ。
この号では、「ひとり時間」についてい著名人にアンケートをとっており、各々の「ひとり時間」についての回答が掲載されている。
どれも素敵な回答だが、(悪い意味ではなくて)真似しようとは思わない。
だって、私の「ひとり時間」は私にしか作れないから。
「ひとり時間」って言い換えると「自分で作るオーダーメイドの時間」なんだな、と。
ひとりひとりの体調・生活リズム・家族構成などなどを考慮して「ひとり時間」を組み立てていくのは、なんだかわくわくする。
雑誌を読んでいて、居ても立っても居られなくなり、さっそく無地のA4ノートに「私の求めているひとり時間」を書き出してみる。
まず思いついたのは、早朝の散歩読書。雨の降っていない日に、公園のベンチで読書する。近場の公園なので、持って行くのは単行本でも文庫本でも良い。誰にも邪魔されない「ひとり時間」。想像しただけで、胸の中がぽっと温かくなる。
その後も、いろいろと書き出してみたが、やはり私の胸の中がぽっと温かくなった(キュンとしたといえばいいのだろうか)は最初に書いた早朝の散歩読書だった。
私が「明日から、ひとりで散歩読書してみようかな」と、呟くと、架空の夫は「がんちゃんのやりたいことをやってみると良いよ」と背中を押してくれた。
そうだ、散歩読書から帰ってきたら、架空の夫が淹れてくれたハーブティーを一緒に飲んで、「ふたり時間」を過ごそう。
きっと、その時間もキュンとする。